2011年10月8日血液検査結果とその対処について
以下、持病(門脈シャント)についての記録ですので、ご興味のある方だけどうぞ。
先日受けた、血液検査の結果と今後の対処についての覚書。
【 血液化学検査 】 実施日 2011年10月8日
検査項目 ひめ値 基準値 疑われる問題点
BUN(尿素窒素) 11.5 9.2~29.2 ↓肝障害、タンパク質不足
Cre(クレアチニン) 0.7 0.4~1.4
AST(アスパラギン酸) 303 17~44 ↑肝疾患、中毒、薬物
ALT(アラニンアミノ…) 997 17~78 ↑肝疾患、中毒、薬物
ALP(アルカリフォス…) 529 47~254 ↑肝臓、胆管以上、クッシング
T-Bill(総ビリルビン) 0.09 0.1~0.5 ↑黄疸、肝疾患
T-Cho(総コレステロール) 90 111~312 ↓貧血、急性膵炎
TG(中性脂肪) 41 30~133 ↓急性膵炎、腎不全
Glu(血糖値) 106 75~128
TP(総タンパク質) 6.1 5.0~7.2
Alb(アルブミン) 3.1 2.6~4.0
Na(ナトリウム) 154 141~152
K(カリウム) 3.6 3.8~5.0 電解質以上:嘔吐、下痢
Cl(クロール) 123 102~117
NH3(アンモニア) 227 16~75 ↑門脈シャント
Ca(カルシウム) 9.9 9.3~12.1
Amy(アミラーゼ) 406 200~1400
黒字 ・・・ 良好
青字 ・・・ 下痢・嘔吐による二次的な結果である。下痢・嘔吐の改善で数値も正常になる。
赤字 ・・・ 肝臓疾患を顕著に表している。異常値であるが、想定通りとも言える。(要観察)
黄色 ・・・ 早急に対処すべき項目。
嘔吐が続いたので、その後の門脈シャント由来の肝疾患の進行具合をチェックする為、血液検査を受けた結果です。
アンモニア数値の進行度が高いことに先生も驚かれ、早々に母だけ呼ばれて、今後の対応について相談してきました。
AST、ALT、ALP共に、相当な異常数値ですが、元々肝疾患は判っていたことなので、この数値でも仕方ないそうです。
それよりも、早急に対処するべきなのはただひとつ、アンモニア(NH3)についてです。
2年4か月前、門脈シャントが発覚し、腹水が溜まって一時は余命まで宣告された時でさえ、アンモニアの数値は88だったんです。
それが今回227に上がっていました。これ、一応空腹時の数値です。普通食後にアンモニア数値は急上昇するので、
食後の数値はもっと高いことが予想されます。
まだ肝性脳症を引き起こすレベルではないと先生はおっしゃいますが、長い目で見て、早いうちからアンモニアの数値を抑えるべき
だろうと言います。
また、今時点でのアンモニア数値は、おそらく嘔吐せずとも、ひめにとっては「いつも気分が悪いな~。」という体調かもしれないそうです。
そして【対処】を決めました。
大前提. : 外科手術は受けない。
(今一度、動物高度医療センターで精密検査を受け、手術適応か調べるということも選択しません。それは、MRI検査などの高度検査の為に全身麻酔をすることなどのリスクを拒否するため。また2年前に手術は難しい…との検査結果が出ているので、無駄な検査はしません。)
対症療法 :
- フードは肝臓サポートのみを与える
- ベジタブルサポート(サプリメント)を引き続き与える
- ササミは少なめにする
4. ラクツロースを与える(アンモニアを排出させやすくするシロップ)
今回積極的に始める対処はお薬の開始です。ラクツロースはアンモニアを便と一緒に排出させるお薬。
なので、副作用として“下痢・軟便”を必ず引き起こすそうです。
副作用の出方は個体差があるそうで、ひめもとりあえず試してみて、あまりにも下痢が酷い場合は、投薬を中止します。
その代替には、同様他メーカーのシロップを。そのほかに、抗生物質(メトロニタゾール)の投薬も検討します。
ただ、アンモニアに有効な処置は、この便を促す方法しかないそうです。なんて原始的なんでしょう、だれかもっと有効なお薬を
開発してください!(泣
最後に、私が決めていること。
長生きしてほしい、死んで欲しくないという私の思いだけで、ひめが苦痛を伴うような処置は選択しません。
ラクツロースや抗生物質の投与も含めて・・・もし副作用が激しい場合は投薬を中止し、現状を優先します。
たとえこの先が短くても、彼女が生きている間は出来る限り、苦痛の少ない生活を選択します。
諸々、考え方はありますが、飼い主としての私の意志は、主治医の先生に理解して頂けており、
この考え方に沿った治療を進めるつもりです。